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パソコンでデータをやりとりする時、あるいは通信を行う時、「キロ」「メガ」「ギガ」などという言葉をよく耳にする事と思います。皆さんも「数字が多いと、古いパソコンでは入らない」という事は漠然と感じている事と思います。
これらは、いったい何を意味しているのでしょうか?
ということで、今回は前回、前々回に引き続き「情報の量」について、音をビットの列で表すにはどうするか、CDやDVDにどのくらいの量の情報が入るかを説明します。なお主要な単語はフリー百科事典のwikipedia(日本語版)にリンクしました。
前回、「情報の量」の考え方について、下の事をお伝えしました。
この内容は下のページで公開していますので、見逃した方はぜひ参考にしてください。
今さら聞けない、データの量の話(前編)https://www.incinc.jp/imm/imm20101211.html
今さら聞けない、データの量の話(中編)https://www.incinc.jp/imm/imm20110111.html
皆さん御存知の通り、音は空気の振動、波です。昔のアナログレコードは、この波の形を忠実に円盤の上の溝に刻んで、針でその形を拾っていました。
CDは、この波の形を積み木で再現するような形でデジタルに記録しています。具体的には、1秒を44,100回に刻みその1回ごとに強弱を65,536段階=16ビットの情報として記録します。これを右と左、別々に記録しています。
1秒あたりのバイト数は、16bit×44,100回/秒×2(左右)÷8(1バイト=8bit)=176,400バイトとなります。
CDには最大で74分を記録できるので、176,400×60×74=783,216,000バイトで約745MBとなります。(1kB=1024バイト、1MB=1024kBで換算)
CDは光が反射する/しないを利用して情報を記録していますが、まれに振動やホコリ等で正しくビットが読み取れない場合があります。
この様な場合、文字化けや数字の違い、あるいはプログラムの異常動作など致命的な障害を生じる事になるため、データ用のCD-ROMでは読み込んだデータに間違いが無いかチェック、訂正するための情報が付加されています。
そのため、CD-ROMの場合は「約650MB」と音楽CDより情報量が少なくなります。
とはいえ、前回「800万画素のデジカメで圧縮せずに画像データをとった場合、24MB」と説明しましたが、このような大きなデータも十分に入ります。
一方、昔使われていたフロッピーディスクの情報量は1.2MBまたは1.44MBです。ですので、CD-ROMの登場時は画像、文字などを大量に記録でき、大容量と言われていました。
しかし、DVDあるいは最近のUSBメモリやSDカードは数GBの要領となっており、CD-ROMのさらに数倍の情報を記録できます。
【参考】
コンパクトディスク - Wikipedia
動画は音楽より情報を必要とします。映画のように長いデータをCDに入れる事は不可能です。
そこで、DVDの規格が出てきました。DVDには片面/両面、あるいは記録する層が1層/2層など、さまざまな違いがあり、それに応じて容量は 4.7GB~17.08GB となっています。
また動画だけではなく、大容量になったPCやゲーム機のソフトの記録にも利用されています。現在店頭に出ているPCはまず間違いなくDVDディスクを読み取る機能が内蔵されています。
また、高解像度の動画に対応できるよう、Blu-rayディスクが登場しています。
皆さん御存知の通り、地デジ対応テレビは従来のテレビに比べて非常に絵が細かくなっています。従来のDVDでは従来のテレビの粗さで十分だったのですが、地デジの細かさに比べると非常に粗い事が分かります。そこで、細かな絵の動画を記録できるよう登場したのがBlu-rayです。絵が細かい分、必要とされる情報も多くなっています。そこで従来のCDやDVDと違い波長の短い青色レーザーを使って、細かな点を読み取れるようにしています。
容量は層の数により違い、1層の23.3GB~4層の128GBまで登場しています。
【参考】
DVD
Blu-ray Disc - Wikipedia
音の話に戻ります。
上の通り、CDでは音を積み木のように表現しています。このため、どうしてもそれ以上細かな所は表現できません。たとえば音の高さの上限は22.050Hzという制限が出てきます。これは、先ほど説明した1秒間の分割数44,100の半分です。これは、1回分の波を表現するためには山と谷、2回記録する必要があるためです。
一方、人間の耳の可聴域の上限は、個人差や年齢による違いがありますが、約20,000Hzと言われています。そのためCDの22,050Hzで十分とされました。なおFMラジオやアナログテレビの場合にも再現できる音に上限があり、これは15,000HzとCDより狭くなっています。
20,000Hzに近い高い音は「モスキート音」と言われ、年齢と共に聞こえづらくなると言われています。このため若者撃退用ブザーに使用されたり、あるいは若者の間では大人に聞こえない着信音として使用されている模様です。
下のような聴覚の限界を確認するソフトもありますので、挑戦してみてはどうでしょうか。
私の場合、12,680Hzが限界でしたが、6歳と5歳の娘たちは、もっと高い音も聞き分けている様子でした。
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