[Mail Magazine 2011.5.9] 
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「東日本大震災で有効だった通信手段とは?」

今回の地震では、皆様の生活やお仕事にも大きな影響があったことと思います。

当方では、計画停電でPCやサーバが使用できなくなる程度で済んでいますが、各種資材の不足などの影響は現在も各方面に出ていることと思います。

通信手段に関しても、直接大きな被害を受けた地域だけでなく、関東全域で電話が通じにくくなるなど私たちの生活にも少なからず影響がありました。

そこで今回は、IT的な視点から「どのような通信手段が有効か」を見てみます。

◆ 被災地での障害

震災で直接的な被害が出るのはもちろん被災地で、主にインフラ面での問題が生じます。具体的には「交換局や基地局の停電、ケーブルの切断」が生じます。

特に携帯電話の基地局が停電してしまうと、いくら自分の携帯電話が充電されていても通話もメールもできません。

そのため通常、基地局では自家発電装置などを用意していますが、数時間程度の停電を想定したものであり、今回のような長時間の電力停止には対応しきれません。

【参考】
電気なければただのハコ,停電から携帯基地局を救え - 改めて知っておきたい,携帯電話の災害対策:ITpro
(http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20070829/280604/)

今回は、道路も寸断されてしまったため、自家発電装置への燃料供給もままならなかった、という情報が入っています。

◆ 輻輳(ふくそう)とは

震災後数日、関東圏でも電話が通じにくい状況が続きました。被災地と違いインフラ面での問題は無かったのに、どうしてでしょうか?

この理由は「電話会社が規制をしたため」です。

車の渋滞と同様に、通話が一度に殺到すると交換機側で処理が追いつかなくなります。この状態を「輻輳(ふくそう)」といいます。

今回auでは、通常時の8倍もの通話があったとの事です。

【参考】
KDDIが復旧対応を発表――今後の課題は停電と原発 (+D Mobile) - Yahoo!ニュース
(http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110408-00000051-zdn_m-sci)

実際に通話しなくとも、呼び出しが大量に起こるだけで輻輳は発生します。

「輻輳」の状態になると交換機もほぼ止まってしまい、警察や消防など緊急性の高い通信もできなくなります。それを防ぐため、一般の通話は規制されるわけです。

また「通話がダメなときはメール」という事も良く知られています。しかし大量のメールが流れたため、各携帯電話会社のメールサーバに大きな負荷がかかってしまい、届くまでかなりの遅延がみられました。

年末年始、通話が制限されたり、メールが遅れたりするのと同様の状況ですね。

◆ 被災後の家族や友人への連絡手段とその時間

では、今回の災害で、皆さんはどのように連絡を取っていたのでしょうか?

3月18日、ウェザーニューズ社により「被災後の連絡手段に関する調査結果」が発表されています。詳細は、下のページをご覧ください。

【東日本大地震】連絡手段にソーシャルメディア活躍…ウェザーニューズ調べ | レスポンス (テクノロジー、ネットのニュース)
(http://response.jp/article/2011/03/18/153521.html)

この中に「被災後、最初に家族や友人との連絡をした手段とその時間について」という項目があります。結果をカウントダウン方式で抜粋します。

Twitter、mixi、Facebookが圧倒的に早く連絡が出来ている事が分かります。

たとえばTwitterの場合は、つぶやくだけで無事が確認できますし、mixiでも登録している友人が最後にログインした時刻が分かるため、安否確認に使うことが出来ました。

弊社でも、様々なお知らせなどを Twitter を利用してお伝えしています。飯沼個人も利用していますので、ご利用の方はぜひフォローしてください。

なおTwitterは携帯電話からも利用できます。

ちなみに飯沼の場合、Twitterでつぶやくと自動的にmixiやFacebookにも転送されます。いざという時のご確認にご利用ください。

◆ それでも音声で通話したい時のための「Skype(スカイプ)」

スカイプ(http://www.skype.com/intl/ja/home/)は、PCやスマートフォンなどで動作する通話のためのインターネット電話サービスです。

「あらかじめプログラムをインストールしておき、相手を登録する」などの手間はかかりますが、今回の震災後も通話に使えています。

Skypeの特徴は以下のようなものです。

通常の電話と相補的に使うことで、コストダウンにも役立つツールです。特に、遠隔地や海外との通話に非常に有効です。

最近のau (KDDI)の端末では、あらかじめ Skype が入っているので、ぜひ利用してみてください。

また、普通の電話番号に発信する「SkypeOut」、普通の電話から着信するための「SkypeIn」という有料サービスもあります。

6月7日追記

前回メール発行後、マイクロソフト社によりスカイプが買収されたとのニュースが発表されています。

マイクロソフトが Skype を買収へ
(http://www.microsoft.com/japan/presspass/detail.aspx?newsid=4003)

Skype 日本語ブログ - マイクロソフトによるスカイプ買収について
(http://blogs.skype.com/ja/2011/05/12/skype_and_microsoft_press_conf.html)

◆ まとめ

震災時の連絡手段についてまとめます。

なお記録によると、関東大震災の約4か月後の1月15日に「丹沢地震」という巨大な余震が発生したと伝えられています。 関東地震 - Wikipedia(余震)

今のうちに、家族、友人、社員の方との連絡手段を整えておくに越したことはありませんね。

ITトータルアドバイスでは、より詳しく丁寧に情報をお客様に提供いたします。ぜひご利用ください。

本メールマガジンでは厳密な記述よりも簡潔な説明を心がけています。分かりづらい点がありましたらご指摘ください。また、厳密な説明については各リンク先をご参照ください。

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